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買って読んだ本・古本について書いていきます。

2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

紀田順一郎(1986)『読書の整理学』朝日出版社(朝日文庫)(4)

紀田順一郎(1986)『読書の整理学』朝日出版社(朝日文庫)(1) 紀田順一郎(1986)『読書の整理学』朝日出版社(朝日文庫)(2) 紀田順一郎(1986)『読書の整理学』朝日出版社(朝日文庫)(3) 「書評的論説のすすめ」(p.266) 本を集めることは、…

鶴見俊輔(2013)『文章心得帖』ちくま学芸文庫(1)

文章を書くための「心得」 鶴見俊輔の『文章心得帖』は、実際に開かれた文章教室で話されたことを元に、その際参加者の方々が書いたものを実例としながら、自らの文章論をわかりやすくていねいに解説している本です。 これらの実例に対する具体的なコメント…

今までにツイートした本の感想(備忘録を兼ねて)

自己紹介的な意味もありますが、自分用の備忘録も兼ねています。 以下、古 → 新

紀田順一郎(1995)『日記の虚実』ちくま文庫(2)

紀田順一郎(1995)『日記の虚実』ちくま文庫(1) 「日記に書かれなかった事柄」への注目 書かれていることに対してのみならず、「書かれていない事柄」に対しても、紀田は鋭く分析の眼を向けています。 『麗子微笑』(1921)で有名な画家岸田劉生(1891~…

紀田順一郎(1986)『読書の整理学』朝日出版社(朝日文庫)(3)

紀田順一郎(1986)『読書の整理学』朝日出版社(朝日文庫)(1) 紀田順一郎(1986)『読書の整理学』朝日出版社(朝日文庫)(2) 集めた本をどう読むか:「タテ積み」と「ヨコずれ」 本を集めると、必然的に1冊の本の熟読ではなく、複数の本の多読を要…

平澤一(1996)『書物航游』中公文庫(2)

平澤一(1996)『書物航游』中公文庫(1) 蒐集を様々な観点から分析・分類している「蒐集の話」 冒頭に置かれた「蒐集の話」では、書籍や美術品の蒐集について分析しています。非常に現実的かつ客観的な側面に焦点を当てており、精神科医ならではの視点と…

紀田順一郎(1986)『読書の整理学』朝日出版社(朝日文庫)(2)

紀田順一郎(1986)『読書の整理学』朝日出版社(朝日文庫)(1) 「スジを掴む」 ある問題について探索する際、どのような目的でそれを調査し、何を〈答え〉とみなすかについて確認したり、そもそもどこまで探索するかの範囲を決定したりする際には、「ス…

紀田順一郎(1995)『日記の虚実』ちくま文庫(1)

日記の〈真実〉 紀田は『日記の虚実』のなかで、次のように述べています。 日記は真実の記録であるはずだが、それが客観的な真実であるという保証は何もない。(p. 90) 「真実の記録であるはず」という言い方は、次のように解釈できるように思います。すな…

ハワード・S.ベッカー, パメラ・リチャーズ(1996)『論文の技法』(佐野敏行 訳)講談社学術文庫(2)

ハワード・S.ベッカー, パメラ・リチャーズ(1996)『論文の技法』(佐野敏行 訳)講談社学術文庫(1) 技法よりも精神的なコントロール 自分ではなく、他人はどう書いているのか。 どのように書き始め、書き継いで、書き直しているのか。 不安や悩みとい…